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カンボジアでフリースクールをやってます。 スタッフと私の奮闘記です。
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↑ 急遽、さとうきびジュース屋に就職した、オモシロ教師。

先ほどの続きで・・・。

カンボジアに行くときは、
ある程度、目に見えた結果を出さなきゃ、という
意気込みもあって、
子供たちと一緒に過ごす、という
一番の目的が、最後になってしまう。

それと、子供たちがどう成長しているか、すごく見たいのに、
ドキドキして、私のほうが、怖がっているという、
奥手の中学生の初恋のような状態。
(今どきの小学生のほうが、よっぽど進んでるって!)

逆に、子供たちの方から、どんどんコッチに来て、
一瞬、緊張してしまったり。


そんな私が、フリースクールに行ったときに、
唯一必ずしていること。
休み時間に、近所のさとうきびジュース屋を借り切って、
子供たちにさとうきびジュースを配ること。
(300R×80人=24000R=6$ 
朝と昼の子供のクラスのみだけど) 

高倉健(好きです、黄色いハンカチ等、
でも、菅原文太はもっと好き)には
かなわないんだけど、不器用なもので。

子供たちのために何かしよう、と思っても、
何を教えたら興味を持ってくるか、そして、喜ぶか、
考えるだけで、なかなかできない。

日本語だったら、もう4年以上も教えてて、
なんとなく学生の望んでることは分かるようになったのに。
子供相手だと、どうしたらいいのか。

それに、自分には、他にも仕事がある・・・。

そして、
文房具を配ったりもできないので、
せめてもの・・・と始めたのが、
休み時間のさとうきびジュース屋乗っ取り。

ジュースを配ることぐらいでしか、
自分の気持ちを表現できないのが、
いい大人なのに、悲しいところ。

自分が、たまにしか来なくて、それも、短い間。
そんなに覚えてもらえてないのは、重々承知。
(しかも、運営に携わっているなんて、
スタッフと大家さんファミリーぐらいしか、知らないし、
もちろん、子供たちにも、全然言ってないし、
知っている子供にも、口止めしてある。)

そんな私を
別所哲也のCMの、
毎年、お中元にハムを持ってくる、「ハムの人」みたいに、
「さとうきびジュースのお姉さん(かたくなに、お姉さん)」
として、覚えている子供がいるぐらい。

それだけでも、実は、かなりうれしい。


休み時間は10分。
その間、朝だったら、45人分、昼だったら、35人分の
さとうきびジュースを搾って、氷をくだいて、袋に入れて・・・
だから、大パニック。

休み時間の5分前には、
教えていない先生が、
先にジュース屋へ行って、サトウキビを搾って、待機する。
店のおばちゃんは、氷を砕くのに専念。
なんか、いつの間にか、役割分担されてるし。

休み時間とともに、子供が一斉に来て、
でも、話しながらも、きちんと順番は守っている。
サトウキビを搾るのを手伝う子供も。
そして、教えていた先生も登場。
先生二人で、サトウキビの皮をけずる。
(サトウキビの皮は、竹の皮の薄いような感じ)
子供たちも周りで応援。
(何もできないので、応援ぐらいしよう!!と
子供なりの優しさが伝わってくるのは、感心。)

そうやって、子供たちと遊んで待っている時間が、
私は一番好きだ。

最初に、もらおうとする子。
先生に持っていく子。
他の子に順番をゆずって、最後になっちゃう子。
そのまま、授業に遅れて、立たされちゃう子。
性格、出まくり。


そして、そんな時に思い出したこと。

私には、父がいるが、もう何年も会っていない。
大学時代後半からは、本当に数えるほど。
そして、私が日本で働いていた時に、
姉の家の引越しで、会ったきり。
最後に会ったのは、たぶん6、7年前だ。

父は元々、単身赴任で、
子供のときから、あまり一緒にはいなくて、
大学前半ぐらいになると、趣味が合うので、
たまに、一緒に陶芸に行ったり、
田舎の山に行ったりしていたが、
成人してからは、
いろいろ事情があって、
本当に会う機会がなくなってしまった。

その父が、たまに会ったときに、
お小遣いをくれていた。
本当に話すのは、短い時間だけで、
お小遣いだけ、渡してすぐ帰ったり、
母に、お小遣い袋だけ預けて帰ってしまったこともある。
小さいお小遣い袋に、似合わないカードが必ずついていて、
「仕事大変だろうけど、ムリするな」とか、
「病気だけするな」とか、書いてあった。

元々、ちょっと変わった人で、
私が大学に入って、上京したときには、
「エイズにはならないようにしろ」
その1年後に会った時には、
「男が女の家に通ってもいいが、
女が男の家に通うようになってはいけない」
の発言でも分かるように、
親らしいセリフは、あまり聞いたことがないのだが。

しかし、そのカードを思い出して、ふと思った。

父の気持ちは、
フリースクールの子供に対する自分の気持ちと
同じだったのでは?

子供には会いたいけど、
自分の仕事もあるし、
会っても、何を話したらいいか、考えて、
うれしいのに、何をしたらいいんだろうと思って。

そして、何もできずに、
ちょっとした物やお金をあげるので、精一杯。

ちょっとした満足と、物足りなさを感じて、
また、普通の暮らしに戻る。

会っていない時間と距離から、
自分で、その間に、ちょっとした壁があるのでは、と思って、
ビクビクして。
そんな壁は、勝手に自分で作り出しているだけで、
実際、一瞬で壊れるのに。

親になったことはないけど、
年を重ねて、ようやく父の気持ちが少し分かるようになってきた。

思い出すと、涙があふれて、
今も書いてる間、鼻水まで止まらなくて、
鼻血止めみたいに、
鼻にティッシュを詰めながらで、
かなり呼吸が辛い。

年を重ねるのって、悪くないかも。

なんて、BGMが中島みゆきなもんで。

明日は、吉田夫妻の話を絶対書くぞ!

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コメント
無題
うーん。でも子供産んだらも少し違う感覚で親を見れるよ。
子供が出来たとき、お腹にいる時、出産。健康な子供が生まれるようにと願いながら、十月十日でとりあえず親としてのスタートライン。
がんばってお
【2008/02/22 00:32】 NAME[キチ] WEBLINK[] EDIT[]
ワタシは
自分が親になって親の気持ちとか視点が
よくわかるようになりましたねえ。
もちろん個人差はあると思いますけど・・

だからもうあいさんは子供たちの「親」
なんですよ。きっと。たぶん。
【2008/02/22 04:03】 NAME[coniglia] WEBLINK[URL] EDIT[]
親の前に、
まずは嫁に…と思うんですが。

いろいろな視点で、
物事が見られるようになったら、いいな
と思います。

なにぶん、今は、
物事をブラックな視点で、
斜め45度からしか見られないので。

娘さん、お元気ですか。
【2008/02/24 14:18】


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